8月28日(木)1A:フロリダ・ステート・リーグ/ ダンイートン・ブルージェイズvsタンパ・ヤンキース @ノロジー・パーク 〜またまたトラブルからの…。 いよいよ始まりました、08年秋のアメリカ取材。 メジャーリーグのプレーオフ争いにマイナーリーグのプレーオフと、いろいろ面白い取材をしたいと考えております。 ところが…、昨年に続きまたもやトラブルからのスタート。 シカゴからタンパまでの飛行機が約2時間遅れたため、マイナーリーグ取材に間に合いませんでした。 ナイター照明が見えた時には、「間に合った」と喜んだのですが…。 球場に到着した時には、選手バスに選手が乗り込むところ。 見事に試合は終わっていました。 ジェイズ職員に、 「なんで今頃、来たのか?」 と質問攻め。 グラウンド整備をおこなう中、美しい球場の撮影をさせてもらい撤収。 「来週からのプレーオフで待っているよ」 と温かい言葉をいただきましたが…。 疲労困憊の取材初日でした。
8月29日(金)MLB/タンパベイ・レイズvsボルチモア・オリオールズ @トロピカーナ・フィールド 〜ガンちゃんの今。 気を取り直して、取材再開。 練習開始の少し前にガンちゃんこと、岩村明憲がフィールドへ。 こちらに気付いたようで、笑顔で話しかけてくれる。 「調子、良いですね。スゴく楽しそうに見えますよ」という問いかけに、 「まあボチボチやね。自分の成績よりもチームが勝っていることがうれしいよ。それに乗せられている部分もあるしね」。 レイズのプログラムでは大々的に取り上げられ、全米誌ESPNマガジンでもチームメイトとともに表紙を飾っている。 なかなか情報は入って来ないが、ベイエリアでの人気は抜群だ。 打席に立つ時、スワローズ時代と変わらず矢沢永吉の曲をかける。(アメリカでは伴奏だけだが) それに合わせる手拍子での盛り上がりはチームで1番ではないだろうか。 実際、この曲をインターネットの通販で購入するレイズ・ファンも多いそうだ。 シーズンの調子そのまま、レイズが14-4で勝った。 オリオールズのミスも多かったが、走塁では積極的に次の塁を狙う姿勢が徹底されている。 また試合前練習で主力選手まで入念にバント練習をしていた。MLBではあまり見かけない光景に、レイズのチーム方針が見えた。 先発#19スコット・カズミアーの調子は今イチでも、チーム全体で勝った。 渡米前は、 「そのうちレイズは落ちるだろう」 と思っていた。 それを見直さなくてはいけないかもしれない。 今年のレイズは間違いなく強い。 ガンちゃんは2安打2四球とリードオフの役割を十分に果たすだけでなく、守備でもファインプレイでチームを救い存在感抜群。 本当にうれしいし、ガンちゃんにはぜひプレーオフ出場を果たして欲しい。 チームプレイである野球選手の評価は「個人記録よりもチームへの貢献」だと思う。 それが再認識されるはずだ。
8月30日(土)MLB/タンパベイ・レイズvsボルチモア・オリオールズ @トロピカーナ・フィールド 〜レイズの強さは…。 最悪の展開だったが、追い付いて最後に勝った。 今日の先発オーダーに、レイズ躍進のヒントがあった気がする。 オリオールズ先発は左投手。 先頭の#1岩村明憲、クリーンアップの#23カルロス・ペーニャ以外はすべて右打者を並べた。 「たまたま」ではない。 前日は右投手相手に、左打者をズラリと並べた。 レイズの強さは、戦術の「徹底」にあると思う。 主力選手のバント練習しかり、相手を研究しそれに即した戦い方をチーム一丸でおこなっている。 ドラフト上位で獲得した選手の台頭もそうだが、チーム方針がしっかりしていることが強さの秘密の1つだと思う。
8月30日(土)NCAAフットボール/ サウス・フロリダ大vsテネシー・マーチン大 @レイモンド・ジェームズ・スタジアム 〜海賊船のあるスタジアム。 レイズの試合終了後、タンパヘ向かう。(レイズの球場は隣町のセントピータースバーグにある。車で約30分の距離) タンパベイ・バッカニアーズの本拠地を使用するサウス・フロリダ大ブルズの開幕戦だ。 試合開始直前だったため、スタジアム周辺は渋滞。 チケットの心配をしたが、中は以外と空いていて、メイン側2階席はクローズしていた。 学生がギリギリまでスタジアム外でビールを飲むため渋滞するのだ。 昨年行ったアラバマ大もそうだったが、カレッジスポーツは異様なほど盛り上がる。 酔っ払った学生が騒ぐのは、世界共通だ。 何年も前に「卒業」した身としては、何か懐かしい感じになる。 これはこれで「あり」だと思う。 面白かったのは、ブルズ・チアガール(女性)が、男性チアが持ち上げた板の上で「腕立て伏せ」をおこなってスタンドを盛り上げること。 スタンドの学生が煽るため、終わることができない。 「アメリカ版体育会系」を見た。 ここのスタジアムは本当に見やすい。しかもオリジナリティに溢れている。 バッカニアーズ(海賊)に合わせて、海賊船が設置されている。 これを見るだけでもここには来たかった。 そう思える球場が日本にも欲しいなあ。
8月31日(日)MLB/フロリダ・マーリンズvsニューヨーク・メッツ @ドルフィン・スタジアム 〜別人のようなペドロ。 タンパから車で約5時間かけてマイアミに移動。 #45ペドロ・マルチネスが投げるメッツをカバーしに来た。 初回に2点を失ったが、それ以後は試合を作り、味方の逆転につなげた。 それにしても以前見たペドロとは別人のようだった。 時折投げる真直ぐは90マイル出てはいる。しかし投球の主体はスライダーとチェンジアップ。 「軟投派」として打たせて取るスタイルに変わった。 荒々しく打者の懐を攻めるペドロが好きだったので、ショックだった。
8月31日(日)1Aフロリダ・ステート・リーグ/ ジュピター・ハンマーヘッズ(マーリンズ)vsデイトナ・カブス(カブス) @ロジャー・ディーン・スタジアム 〜優勝の瞬間、そして…。 マイアミの試合後、約1時間北上してジュピターへ。 マイナーリーグのシーズン最終戦を取材する。 到着すると、昨日、雨で途中中断していた試合を再開する直前だった。 ここまで首位のカブスと2位のハンマーヘッズ。 勝った瞬間にカブス優勝、2連勝でハンマーヘッズ優勝というシビレル展開だ。 しかし…、 「5回9-1でカブス、リード」という状況から再開。 逆転する力はハンマーヘッズには残っていなかった。 そのままカブスが後期優勝を決めた。 これから前期のプレーオフをおこなうため喜びは少なかった。 ということで、PM18:05開始のゲームは「消化試合」に。 ファンもまばらでシーズン、そして夏の終わりを感じさせるスタンドだった。
9月1日(月)MLB/フロリダ・マーリンズvsアトランタ・ブレーブス @ドルフィン・スタジアム 〜勝負の9月。 今日、9月の第一月曜日はLabor Day(労働者の祝日)。 ディゲームでおこなわれたがスタンドは寂しい限り。 プレーオフ進出が厳しい2チームには、厳しい現実の集客である。 試合は白熱した。 延長にもつれ込みそうだったが、控え投手の差が出てマーリンズがサヨナラ勝ち。 であったが、あまり盛り上がることのない幕切れであった。 個人的にはブレーブス#32マイク・ハンプトンに復活の兆しが見えたこと。 そして持ち前の素晴らしい打撃が健在で、この日もヒットを打った。 こういう個性的な選手は見ていて本当に楽しい。 「以前のような…」とは求めないから、メジャーの舞台には残り続けて欲しい。
9月2日(火)MLB/タンパベイ・レイズvsNYヤンキース @トロピカーナ・フィールド 〜負けられないヤンクスは…。 今日からヤンキース戦。 状況が状況だが、何とかヤンキース選手に話を聞きたいと思い、球場へ。 試合前練習のかなり前、パッジ・ロドリゲスが走り込んでいた。話を聞く。 「客観的には厳しいよね。でもそれを口に出したら終わり。何が起こるか分からないだろ」。 黙々と走り込みをおこなっていた。 すると、#62ジャバ・チェンバレン登場。 「こういう状況って楽しいよね。その中で力を発揮することが楽しいと思う。ここまでチームに貢献できなかったからここから頑張るよ」。 言葉通り、試合でも登板してヤンキースの勝利に貢献した。 最後に話を聞いたのはAROD。 ここのところスキャンダルもあってナーバスな状態だと思っていたが…。 噂とは異なりナイスガイ。 「いろいろあるけど、僕は勝ちたいんだ」。 この言葉は本当に力強かった。 チームも7-2で本来の「力」を見せてくれた。
9月3日(水)MLB/タンパベイ・レイズvsNYヤンキース @トロピカーナ・フィールド 〜おいおいおい…。 試合前、#55松井秀喜の取材を許される。 ヤンキース広報・広岡さんには本当に感謝である。 「最後まで諦めません」。 言葉通り、松井の目は死んでいない。 今までのヤンキースとレイズのような関係であった。 攻めるが点を取れないレイズはミスを絡められ点差が広がる。 ゲーム差はあるが、正直、このままでは分からない。 それこそがメジャー「9月」の醍醐味だろう。 最後に歴史的事件が。 MLBが導入した本塁打のVTR判定が9回に史上初めておこなわれた。 ARODの左翼ポール際への打球が(見た感じではファールだと思ったが…)、VTR判定で本塁打とされた。 今後、この方法が継続されるかは分からないが、ともかく「歴史の証人」となりました。
9月4日(木)MLB/タンパベイ・レイズvsNYヤンキース @トロピカーナ・フィールド 〜9回だけがヤンキースだった。 9回表、ジーター、ARODの本塁打で2点差まで詰め寄ったのが唯一のヤンキース「らしさ」だった。 試合を通じて見ると「完敗」。 レイズに好き放題にやられた。 8回表、#1岩村明憲の三塁打などは、「普通」の外野手なら二塁打で抑えられただろう。 結果的にはそこの「1点」が大きかった訳で…、結果論とは言え、やはり「流れ」を渡してしまった。 ヤンキースは「当たり前を当たり前に」こなして常勝時代を築いて来た。 それが今年は…、2008年を象徴するような「Bad Game」であった。 9月5日(金)MLB/ミネソタ・ツインズvsデトロイト・タイガース @メトロドーム 〜東京ドーム…、いや違う。 朝一のフライトでミネソタへ。 昨夜まで一緒だったヤンキース担当の方々と空港で再会。 これからシアトルまで飛んで取材とは、選手以上に大変だ。 ミネソタはプライベートも含め始めての訪問。 楽しみである。 やはり空気が涼しい。「凛」とした感じが冬の近さを感じさせた。 ツインズの本拠地はメトロドーム。 東京ドームのモデルとなったため、外観はそっくりである。(ここは水道橋か…) 中へ入ると、まずは旧さに驚く。 82年開場で東京ドームより5年ほど早く作られただけであるが、バックヤードは老朽化している。 ダグアウトもどことなく臭って来る。 それでもここの球場には好印象を抱いた。 ファンの熱さが良い。 ジャージ着用率が高く、レギュラーシーズンで試合終了までファンが席を立たないのは、NYCやLAなどでは見られない光景だ。 ビジョンが小さいことや、スタンドへの入場口が上方にしかなく階段の行き来がシンドイことはあっても、快適なドーム空間である。 これまでいろいろな球場へ行ったが、「田舎」(失礼)の方が、純粋にベースボールを楽しみ、熱く応援しているようだ。 NYCなどの「都会」では普段のストレスを発散するように、汚いヤジが飛び交うことも多い。そういうこともない。 まだまだベースボールの旧き良さは残っている。
9月6日(土)MLB/ミネソタ・ツインズvsデトロイト・タイガース @メトロドーム 〜珍しく本塁打で決着。 屋根を気圧差で押し上げる方式は、東京ドームと同様だ。 一番の違いは「長打」の出にくい部分。 年によって1試合平均の本塁打が「1」本を下回ることもある。 大事な試合が本塁打で決着する東京ドームとは大きく異なる、「投手有利」なドームなのだ。 そんなメトロドームでは珍しく本塁打で決着がついた。 2点ビハインドの8回、タイガースは2本塁打で試合をひっくり返した。 こういう野球をしたかったのだろうが、とにかく今年のタイガースには失望させられた。 ツインズにとっては痛い負けだ。 ア・リーグ中地区の首位争いをしている中で、「勝ち試合」を落とした。 試合前取材した#36ジョー・ネイサン登場を期待した我々もがっかりした。 しかし今日はファンが多かった。 土曜日の午後3時という試合開始時間が良いのだろうか。 大きいメトロドームの8割が埋まった。 最終回、1死満塁で#7ジョー・マウアー、#33ジョスティン・モーノーを迎えた時の盛り上がりは半端ではなかったが…。
9月7日(日)MLB/ミネソタ・ツインズvsデトロイト・タイガース @メトロドーム 〜試合前練習。 ディゲームで試合前練習はなし。 その代わりに地域の子供たちを集めて打撃練習をおこなった。 やっと歩けるぐらいの子から、「あわや本塁打」という当たりを打つ子まで、20人ぐらいの子供たちがフィールドでボールを打った。 打撃投手はロン・ガーデンハイヤー監督や選手が務める豪華版。 子供の頃から選手と同じフィールドに立てれば、「プロになりたい」と思うだろうし、選手への尊敬も高まる。 実に素晴らしい催しだ。 試合は今日も逆転負け。 調整もあって#36ジョー・ネイサンは登板したが…。 それでもファンは最後まで大きな声援を送った。 プレーオフ争いはここからが勝負だ。
9月8日(月)NFL/グリーンベイ・パッカーズvsミネソタ・バイキングス @ランボーフィールド 〜Go Packs Go!! 今日は移動日。車を6時間飛ばしてミネソタからグリーンベイへ。 前々から見たかったパッカーズのゲームを見る。 NFL開幕戦、しかも「マンデーナイトゲーム」で全米中継。 あらかじめチケットを持っていなかったので、「もしかしたら見られないかも…」という心配をよそにスタジアムへ向かった。 午後6時開始だが、昼過ぎにはスタジアム周辺にファンが溢れ、テイルゲート・パーティーで盛り上がっている。 月曜日の昼間、この人たちの仕事は…。 パッカーズに混じってバイキングス・ファンも多い。 まあ、我々と同じようにミネソタから移動して来たのだろう。 まずはチケット。「最悪、スキャルパー(ダフ屋)かなあ…」と思っていたが、ブローカー(金券屋)で定価の10ドル増しで入手出来た。 駐車場の心配もあったが、スタジアム周辺は臨時駐車場が溢れ、民家の庭まで貸してくれていた。 心配はあっという間に吹き飛んだ。 「ハードル」は低く、地方だけに物価もすべてが安かった。 試合1時間前にスタジアム内へ。 かなり旧いスタジアムの周辺を新しい建物で囲い、そこにVIP席やショップを併設。まさに新旧交錯したスタジアムだ。 この時間はまだガラガラだったスタンド。しかしキックオフ時には超満員。 素晴らしい雰囲気が出来上がった。 国歌斉唱時には航空機が頭上をかすめ、プレイの1つ1つにファンが叫ぶ。 NFLでもっとも盛り上がり、熱いスタジアムという噂は本当だった。 試合もパッカーズが逆転勝ち。 最初から最後まで本当に楽しめ、良い思い出となったグリーンベイ滞在だった。
9月9日(火)MLB/ミルウォーキー・ブリュワーズvsシンシナティ・レッズ @ミラーパーク 〜ヒゲが多いチーム。 グリーンベイから車で約1時間南下、今日からはミルウォーキー。 2年ぶりのミラーパークだが、ここはいつ来ても美しい球場だ。 9月のナイトゲームは肌寒いが、屋根を閉めれば風は気にならない。 ナ・リーグ中地区でプレーオフを狙うチーム。 良い選手はこれまでも多かったが、彼らが成長し加えて新しい選手との融合がうまく行っている。 鉄壁な守備を誇る#2ビル・ホールがサードを守っているぐらいだから、守備は鉄壁だ。 試合前、数人の選手に話を聞いたが、とにかくヒゲをはやした選手が多い。 ここは寒いからなのか。 ヒゲに対する規制があるチームもある中、ここの連中は実に個性的だ。しかしナイスガイが多い。 オールスター選手の#1コリー・ハートや#8ライアン・ブラウンなどはとても気さくに答えてくれた。 延長までもつれ込む熱戦。 7回裏、代打#5レイ・ダーラムの同点3ランが出た時には鳥肌が立つぐらいに盛り上がったが…。 延長11回、ここまで来ての競り負けは本当に痛い。
9月10日(水)MLB/ミルウォーキー・ブリュワーズvsシンシナティ・レッズ @ミラーパーク 〜何をやらせても一流。 先発は#52 CCサバシア。 6月のクリーブランドでも取材したが、今回はミルウォーキー。 昨日の試合前に話を聞いた。 「移籍には驚いたけど、プレーオフを狙えるチームだからね。移籍して結果がすぐに出たことでホッとしたよね」。 いつも思う、ヒゲ面で恐そうなルックスとは裏腹に本当にナイスガイ。 メディアの質問には最後まで答え、ファンのサインには必ず応じる。 FAとなる今オフにNY方面への移籍が噂される。 今のまま、地方チームでプレイし続けて欲しい気がする。 今日は投球だけでなく、打撃でも二塁打を打ちスライディングも披露。 前日には#38エリック・ガニエとともに打撃練習をおこなっていたが、その成果が出たのか。 「打撃は本当に楽しい。でもプロの投手を打つのは難しいよ。いつか本塁打を打ちたいね」。 謙虚に語ってくれたが、それ以上の結果を見せてくれた。 一流は何をやっても一流。 本当にスゴイ男だ。
9月10日(水)MLB/シカゴ・ホワイトソックスvsトロント・ブルージェイズ @USセルラー・フィールド 〜雰囲気の良い球場。 ミルウォーキーを7回終了後に出発しシカゴへ向かう。 通常なら1時間半で到着する道が大渋滞。 おかげでジェイズの練習終了間際に到着した。 ここの球場は訪れるたびに変わって行く。 リノベーションを重ねて、雰囲気のある良い球場へ変貌を遂げている。 初めて訪れた95年は「無機質な新しい球場」だったが、古き良き時代を感じさせる球場になって来た。 ここ数年でも、屋根に飾りを付けたり、レフト後方に旧コミスキー外野席を感じさせる子供用フィールドを建設した。 以前は平面だったバックスクリーンにもツタをはやし、飲食コーナーが設置された。 結局、「やろう」という気持ちがあれば球場を変えることができる。 日本の球場が参考にする部分がたくさんある球場だ。
9月11日(木)MLB/シカゴ・ホワイトソックスvsトロント・ブルージェイズ @USセルラー・フィールド 〜シカゴで変身…。 試合前、両チーム選手をできる限り取材した。 中でもビッグネームは#17ケン・グリフィー。 これまではメディア嫌いの感じだった。またファンサービスも熱心には見えなかった。 しかしファンのサインには気軽に応じ、我々メディアにも丁寧に接してくれた。 練習中からシカゴでもグリフィーはとにかく明るい。 6月、NYCで見たレッズ時代とは別人のようだ。 #25ジム・トーミや#23ジェメイン・ダイと楽しそうに会話し、練習メニューもすべて他メンバーと同じものをこなす。 これまで体験出来なかった「優勝」がグリフィーを変えたのか。 チームにとってもグリフィーの加入は大きい。 今日は競り負けてしまったが、グリフィーが7番に入る打線は恐い。 センターの守備はこれまで同様に素晴らしい。 終盤に来て故障者が出ているソックスにとってのカギはグリフィーだと思う。
9月12日(金)MLB/ピッツバーグ・パイレーツvsセントルイス・カージナルス @PNCパーク 〜パイレーツ・オブ・カリビアン。 「選曲は選手のモチベーションが上がるもの。でもラブソングはNG。戦う場に恋愛は不似合いだ。それを考えて選曲しろ」。 アストロズで球場演出のインターンをしていた武藤雄太さん(このウエブでもコラム「メジャー職員奮闘記」を書いてもらっていた)が上司に言われていたことだ。 今日からピッツバーグに来ている。 パイレーツの選手紹介時に映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」が流れた。まさに最高の選曲。 昨日までいたソックスでも選手紹介時に流れたが、何か違和感があった。 演出としてはクールだったが、ソックスと海賊は何の関係もない。だから説得力に欠けるのだ。 最近はNPBでもこの曲を使う選手がいる。 またラブソングや流行の曲を安易に使用する傾向もある。 気分は高まるかもしれないが、説得力があってその後何年も変更しない曲を使う方が、選手のイメージ作りにもつながると思う。 そういう意味でもパイレーツには最適な曲、演出だ。 ちなみに僕自身がNPBで良いと思うのは… タイガース#3関本賢太郎が使う「Everybody Say」(ポルノ・グラフティ)。 球場全体がサビに合わせて「Sekimoto!」と叫ぶシーンが忘れられない。 今日は雨が止まず、「試合中止」も覚悟した。 フィールドにはずっとシートがかけられていたが、中止の気配はない。 そのうち雨は弱くなり、1時間後にプレイボール。 リアルタイムの気象情報を参考にした的確な判断にはいつも驚かされる。 雨の中、待った多くのファンがパイレーツの大勝に気を良くした金曜夜だった。
9月13日(土)MLB/ピッツバーグ・パイレーツvsセントルイス・カージナルス @PNCパーク 〜あの男が…。 昨年、サンディエゴで気になった#3ネイヤー・モーガンがしっかりとリードオフの役割を果たしている。 メジャーデビューしたばかりで#29を背負っていたが、レギュラー定着して「3」という良い背番号をもらった。 とんでもない俊足は変わらず、打撃も安定感を増していた。 07年9月20日のアメリカ日記で「かつてのケニー・ロフトン級になるのでは…」と書いているが、少しずつ近付いている感じがする。 若い選手が伸びて行くのを見るのは面白い。 モーガンの活躍もありパイレーツが連勝。 カージナルスはどうしたのか…。
9月14日(日)MLB/ピッツバーグ・パイレーツvsセントルイス・カージナルス @PNCパーク 〜すべてが順調なピッツバーグだったが…。 3日目の今日は夕方のフライトでシカゴへ帰るため、試合途中に球場を後にした。 初日から雨にたたられたが、今日は快晴。 パイレーツはディゲームということでBPを外でおこなわなかったが、カージナルスはようやく外でBPをおこなった。 今回、スケジュールを無理してピッツバーグに来たのには理由があった。 カージナルス#5アルバート・プーホルズ。 メジャー・トップとも言える主砲に何とか取材をしたかった。 クラブハウスで話を聞き、BP終わりには撮影もおこなった。 話を聞いた時は上半身裸だったが、その身体に圧倒された。 筋骨隆々の身体はまるでプロレスラー。 その身体を見ただけで納得した。 シカゴ到着は時差の関係もあり午後6時過ぎ。 ミルウォーキーでのカブス対アストロズ戦に行くか迷ったが、明日は朝一でフェニックスへ行くため、ホテルで休んだ。 すると…、 カブス#38カルロス・ザンブラーノがノーヒッターを達成。 悔し過ぎるでしょ。 まあ、僕らが行ってもノーヒッターをやったかは分からないが、無理すれば行ける距離である。 反省した。 どんな時でも取材はどん欲に、を思い出した。
9月15日(月)MLB/アリゾナ・DバックスvsSFジャイアンツ @チェイス・フィールド 〜この暑さではドームが正解。 朝一のフライトでアリゾナへ。 2004年のスプリング・トレーニング以来、久しぶりに来た。 チェース・フィールドの周辺には多くの建物ができており、以前とはかなり変わっていたことに驚く。 それにしてもアリゾナは暑い。 少し前までは昼間の気温が40度を超えていたそうで…、40度こそは切っているがとても野球ができる環境ではない。 こういう場所ではドーム球場が正解だ。 それでも試合開始直前には、クーラーをかけながら屋根を開けた。 時折、熱い熱気が球場内に吹き込んで来た。 先日、福岡ドームが久しぶりに屋根を開けて試合をやったことを聞いた。 屋根の開閉にかかるコストを減らすことも大事(1回の開閉に100万円近い電気代がかかると聞いたが…)。 しかし、それよりもファンが楽しめる環境作りの方がもっと大事。 ファンが楽しめればグッズや食事代金などですぐに回収できるはず。 クーラーをかけながらも屋根を開ける姿勢には感動した。
9月16日(火)スタジアム取材@フェニックス大学スタジアム 〜現在の完成形。 午前中、NFLアリゾナ・カージナルスの本拠地フェニックス大学スタジアムの見学ツアーに参加する。 ちなみに大学の施設ではなく、大学がネーミングライツを購入したスタジアムだ。 昨年のNFKスーパーボウルもおこなわれた最新式のスタジアムを隅々まで見学。 札幌ドーム同様、スタジアム外で育成した芝生を中へ運び込むスタイル。 シートも快適で多くのVIP席が設置されている。 中でも驚いたのが、記者席。 各席に小さいモニター付の電話端末があり、そこで各自が思い思いのリプレーを見ることが可能だ。 まさにハイテクの限り。現時点でのスタジアム完成形だと思う。
9月16日(火)MLB/アリゾナ・DバックスvsSFジャイアンツ @チェイス・フィールド 〜戦い続けるベテラン。 ジャイアンツの#13オマー・ビスケール。 SSK社製グラブを使用することもあり、以前からたびたび取材している。 とにかく底抜けに明るい「おっさん」だ(失礼)。 練習中、もっともはしゃいでいるのはオマー。 今日は自分のデジカメで選手を撮影して回っていた。 頭の方はかなり薄くなり、クラブハウスで裸を見ると「おなか」がずいぶんと出て来た。 それでも守備の巧さは衰えない。 グラブさばきだけでなく、リストの柔らかい送球も変わらない。 試合前の守備練習だけで見る価値のある選手だ。 試合は昨日に続き、Dバックスが接戦をものにした。 何と言っても#15ダン・ハーレンの素晴らしい投球に尽きる。 ゆっくりとしたフォームから伸びのあるボールを投げ込み、12奪三振で完封勝利。まったく打たれる気配がなかった。 残念ながら2日間、ジャイアンツ#22薮の登板はなかった。 試合前、 「日本でもセ・リーグだったので打席に立てるナショナルの方が良いです。今考えると、なんで最初にオークランドへ行ったのか…。それも経験したから解るんですけどね」。 苦労を重ねた者が語る説得力ある話だった。 メジャーリーグが身近になった今日。 NPBで少しでも成績を残すと安易にメジャー挑戦を口にする選手もいる。 しかし、ここは野球界「最高峰」なのだ。 技術のみでなく、環境や考え方などすべてをアジャストしなければ結果につながらない。 「浪人」生活の末、ビッグリーグに戻って来た薮は本当にスゴい。
9月17日(水)MLB/オークランド・アスレチックスvsLAエンゼルス @マカフィー・コロシアム 〜こんな日もあるよぉ。 今日からは最終取材地のベイエリア。 昨年の6月以来、久しぶりにオークランドへ来たが、スタッフから何からまったく変わっておらず、まずはホッとできた。 ア・リーグ西地区はエンゼルスが早々と優勝して2位とも20ゲーム近く離している。 A'sにもプレーオフの目はなく、何となくノンビリとした雰囲気だった。 これまで9月に西海岸へ来ると必ずのようにこの2チームが首位争いをしていた。そういう意味では少し寂しい。 しかしこの雰囲気のおかげで取材はしやすかった。 今回、絶対に取材したかったのはエンゼルス#57フランシスコ・KROD・ロドリゲス。 セーブ記録を達成したばかりだったが、気軽に話を聞かせてくれた。 ところが…、試合では9回にKRODが乱調。 サヨナラ暴投で負け投手になった。 何となく気まずい夜となってしまった。
9月18日(木)MLB/オークランド・アスレチックスvsLAエンゼルス @マカフィー・コロシアム 〜気持ちの良いディゲーム。 昨夜はさすがに寒かったが、陽が出ている時の9月のベイエリアは最高の気候だ。 移動日と言うことで平日のディゲーム。 雲一つない天気は快適そのもの。 これぞ「ベースボール」の醍醐味。 スタンドで見ていると眠くなり、船を漕いでいた。 不謹慎とは思いながらも、「最高の環境で心の底からリラックスできているんだ」とポジティブに解釈。 ドーム球場ではこうは行かないからね。 平日昼間に集まった決して少なくないファンの前で、A'sは情けない試合を見せた。 エンゼルス#51ジョー・ソーンダースは安定感あったが、それでも打線が打てなさ過ぎる。 極めつけは7回表、エンゼルス打線に3者連続本塁打を浴びる。 良い所なしの試合に、早々とファンは家路に付いた。
9月18日(木)WNBA/サクラメント・モナークスvsサンアントニオ・シルバースター @アルコ・アリーナ 〜第4クォーターの楽しさ。 試合終了後オークランドから車を約2時間飛ばしてサクラメントへ来た。 女子プロバスケットWNBAのプレーオフ・地区セミファイナルが今日から始まる。 サクラメントでのバスケットは2006年2月以来。 当時見たのは男子のNBAであったが、雰囲気が良く、熱いファンに支えられる素晴らしいホームだという記憶がある。 今日も同じような思いを持った。 NBAと異なり2階席をクローズしていたが、1階席は8割ぐらいの入りで盛り上がった。 終始、アウエーのサンアントニオが主導権を握る展開にストレスが溜まった。 それでも第4クォーター終盤には4点差まで詰め寄り、「あと一歩」であった。 バスケットやアメフトの面白さは最終クォーターでの接戦。 試合終了まで席を立てない、まさに「手に汗握る接戦」を満喫してホテルへ向かった。
9月19日(金)MLB/オークランド・アスレチックスvsシアトル・マリナーズ @マカフィー・コロシアム 〜ああマリナーズ…。 取材最終日、それにしても元気がない、マリナーズである。 イチローの安打記録ばかりが取沙汰されるが、チームとしてはまったく機能していない感じに見えた。 結果的に2本の安打を放った「51番」だが、得点には結びつかず。 連敗は止まらなかった。 そんな中でやはり気になったのは#2城島健司だ。 打撃ではまったくタイミングが合わないように見え、リードも四苦八苦。 先発#34フェリックス・フェルナンデスが崩れたら、もう手の施しようがない。 今のままでは「良さ」がまったく見えない。 彼本来の「イケイケ」ぶりを発揮出来る環境が見つかれば良いのだが…。 個人的には捕手に困っているホークスに1日でも早く復帰して欲しい。 8月末から3週間。 今回も濃密な取材をおこなうことができた。 取材を通じて最も印象に残っているのはレイズ。 「強い」のには理由がある。 そしてミネソタの環境の良さ。 「ドーム球場」ということで誤解されやすいが、球場の雰囲気を作るのはスタンドなのだ。 誰もが熱くサポートすれば心地よいボールパークを作り出せる。 カープが底力を見せているのも、満員のスタンドの影響が小さくはない。 改めてファンの重要性を感じた取材旅行であった。
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