2004.12.10 コミッショナーという職は… 「私の責任において処分を行います」 NBA(全米プロバスケットボール)史上、極めて悪質な暴力事件についてコミッショナーのデビット・スターンは会見の冒頭で述べた。 11月19日、デトロイトでのピストンズ対ペイサーズ戦。 熱くなったファンが投げ込んだ紙コップがペイサーズ選手を直撃。するとその選手は怒りにまかせスタンドへなだれ込み、ファンと大乱闘を繰り広げた。 自体を重く見たNBAは即座に調査を行い、事件に関与した数選手に「シーズン残り全試合出場停止」を含めた重いペナルティを与えた。 冒頭の会見でコミッショナーはこうも言っている。 「我々のリーグが低下しないよう、最善の努力を尽くす」 リーグはその後、セキュリティ・システムや酒類の販売方法など、問題点が考えられる部分の改善に即座に着手している。 『コミッショナー』 辞書には「協会などで裁断権を持つ最高権威者」とある。(Web辞書gooより) また野球協約を見ると第二章「コミッショナー」項、第8条(2)に「下す指令、裁定、裁決ならびに制裁は最終決定である」と明確に記されている。 「私には権限、責任がないんです」 「ストライキになれば私はコミッショナーを辞めます」 同じ職にありながら、言動の違いには驚かされる。 揚げ句の果てに、NPB主催である日本シリーズにおいて試合途中で帰京していたという話も聞く。 そこには職務に対する誇りは皆無だ。『プロ野球』に愛情を注ぎ、理解しようという姿勢が感じられない。 前出のスターン氏はレギュラーシーズン中から試合が行われている会場へはどこかしら毎日、顔を出すという。もちろんプライベートの時間などほとんどゼロだ。最高のエンターテイメントのトップとして常に研究を怠らず、そして心底バスケットボールを愛そうとしている。 球界再編など揺れに揺れた2004年。 いろいろ問題はあるが、ゆっくりでも良い方向へ向かえばそれで良い。選手もファンもそう願っているはず。 ならば忘れてならないのは、この『コミッショナー』という問題である。 筆者は別に長嶋茂雄氏崇高論者ではない。「星野仙一氏が一番だ」とも思っていない。 しかし「何かを変えるにあたり、まずはカリスマが必要」というのなら、この2人に期待せずにはいられない。 かすかに見えてきた野球界の明るい光を消すわけにはいかないのだ。 《vol.3へ ![]() |